体験のお申し込みをいただくとき、よくこうご相談をいただきます。「うちの子はマインクラフトばかりしているのですが、プログラミングは向いているでしょうか」。
正直にお答えすると、同じではありません。マインクラフトが好きなお子様はたくさんいらっしゃいます。そのなかで、プログラミングを面白いと感じるお子様は、もう少し少ないです。
今日はその違いと、私たちが教室で何をしているかについて書きます。
マインクラフトの楽しみ方は、ひとつではありません
同じようにマインクラフトが好きでも、何が楽しいのかはお子様によって違います。
建物を作るのが楽しい子がいます。素材を集めて整理するのが楽しい子がいます。仕掛けを組んで、思ったとおりに動くかを試すのが楽しい子がいます。誰かと一緒に遊びたい子もいれば、ひとりで黙々と進めたい子もいます。
どれも立派な楽しみ方です。ただ、そのうちプログラミングにつながりやすいのは、三番目のタイプです。
教室でしていること
mming では教育版マインクラフトを使っています。ただ、おうちで遊んでいるマインクラフトとは、やることが少し違います。
画面の中にエージェントという小さなキャラクターがいて、この子に命令を出して課題を解きます。「前に3歩進む」「ブロックを置く」といった命令を、積み木のように組み合わせていく形です。
ここが大事なところなのですが、その課題は、自分の手でやれば一瞬で終わります。わざわざ命令を組み立てなくても、ブロックを並べればいいのです。
近道を探すのは、全員がやります
ときどき、こんな発言が出ます。「じゃあこれは自分で壊せばいいじゃん、そしたらクリアじゃん」。
これは一部のお子様の話ではありません。記録を読み返すと、全員が通ります。手でやる、設定を変える、同じ命令をただ並べる。やり方は違っても、楽な道を見つける力はみんな持っています。
ですので、叱ることはありません。近道に気づけるのは、よく見ている証拠です。
ただ、その日はたいてい疲れています。前の課題でがんばったあとだったり、学校の行事が続いたあとだったり。考えるのがしんどい日は、誰にでもあります。
一度の様子で「この子は向いていない」と判断しないのは、そういう理由です。
動けばいい、とは考えていません
課題は、命令を並べれば解けます。ただ、同じ命令を何度も並べても動きますし、「これを4回」とまとめても動きます。画面の上では、どちらも同じように正解に見えます。
以前は、動いたらよしとしていました。すると同じ命令を並べるだけで先へ進めてしまい、まとめ方を覚えないまま次の課題に入ってしまいます。お子様にしてみれば当たり前の近道で、変えるべきはこちらの見方のほうでした。
そこで今は、できあがった命令を一緒に見るようにしています。どう考えて組み立てたのかを、本人の口から聞きます。
いちばんの壁は、タイピングではありません
ここで必ず出てくるのが「繰り返し」です。同じことを4回するときに、4回書くのではなく「これを4回」とまとめて表す。これがプログラミングの最初の山です。
正直に書きますが、この山は全員が止まります。例外を見たことがありません。みんな「めんどくさい」と言います。「こっちのほうが楽なんだ」と本当に腑に落ちるまでには、何か月もかかります。
キーボードが打てるかを心配される方が多いのですが、そこは大丈夫です。命令は積み木のように並べる形なので、文字を打たずに始められます。文字を読むのが負担なお子様には、ふりがなを付けたり、読み上げを使ったりします。本当の壁は、こちらのほうです。
安心していないと、考えられません
この山を越えるのに必要なのは、実は頭のよさではありません。粘れる長さです。
分からないときに、すぐ手を止めてしまうか、もう少し「こうかな、ああかな」と試せるか。ここで差がつきます。
そして、この粘りは、安心していると長く続きます。間違えても怒られない、できなくても急かされない。そう分かってくると、考えている時間がはっきり伸びていきます。
私たちが教室の居心地にこだわるのは、優しくしたいからだけではありません。そこが、考える力の土台になるからです。
進む順番は同じで、進み方が違います
教室のプログラミングは、教育版マインクラフトが土台です。用意した課題を、決まった順番で進んでいきます。
ただ、進み方は同じではありません。何度も前に戻って復習する子がいます。一気に進む子がいます。つまずいた一つ手前に戻って、そこを繰り返す子がいます。
前に戻るのは、本当は気の進まないことです。ですので、組んだ命令を見てもらうとシールが1枚たまる形にしました。戻ることが、少しだけ楽しみになるように。
そうしたら「今日はしんどいから復習にする」と、自分で決める子が出てきました。一斉授業はしません。少人数で、一人ずつ見ています。
一歩手前から始めるクラスがあります
年齢が小さかったり、プログラミングの考え方にたどり着く前の段階だったりすることがあります。その場合は別のクラスで、もう少し手前から始めます。
そのクラスでは、教材を自分で選びます。絵とルールで作るプログラミング、実際のブロックを並べて作るプログラミング。3Dペンで立体を作るものや、AIと協働で絵を描くものもあります。並べておいて、その日にやりたいものを選んでもらいます。
選べるようにしてから、教室に来るのを楽しみにする子が増えました。「これがやりたい」と自分から言える子も出てきました。難しすぎるものを前にして固まる時間が、なくなったからだと思います。
ここで考える力が育ってきたら、マインクラフトのほうに進みます。
できたことには、こちらから気づきにいきます
できたものを見せにくる子がいます。黙って画面の前で待っている子もいます。家に帰ってから話す子もいます。
声に出してくれる子には、こちらもすぐ気づけます。難しいのは、黙っている子のほうです。ですので、言ってこない子ほど、こちらから見にいくようにしています。
声を出すのがしんどい子には、「手を挙げるだけでいいよ」と伝えることもあります。それで伝わるなら、それでいいと思っています。
伝え方はそれぞれですが、うまくいったことを誰かに知ってほしい気持ちは、多くのお子様に共通しています。それが次の課題に向かう力になります。
どちらなのかは、一緒に見させてください
ここまで読んで、「うちの子はどちらだろう」と思われたかもしれません。
正直なところ、おうちでの遊び方だけでは分かりにくいです。日によっても変わりますし、作るのが好きだった子が、あるとき仕掛けに夢中になることもあります。
無料の体験を30分ほどで行っています。実際にエージェントを動かすところまでやっていただくので、お子様がどちらに動くかは、だいたい見えてきます。
合わないと感じたときは、こちらからも正直にお伝えします。お子様の時間も、ご家庭の時間も、大切なものですから。